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書籍紹介

シェイクスピアとの往還 ――日本シェイクスピア協会創立六〇周年記念論集

日本のシェイクスピア研究の最前線
著者 日本シェイクスピア協会〔編集〕
刊行日 2021年10月26日
ISBN 978-4-327-47237-5
Cコード 3098
NDCコード 934
体裁 四六判 上製 256頁
定価 定価4,180円(本体3,800円+税10%)

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内容紹介
1961年に創立され、今年で創立60年を迎える日本シェイクスピア協会の最新論文集です。ベテランから若手までの12名の寄稿者を迎え、シェイクスピアを中心とするエリザベス朝演劇や、シェイクスピアの日本での受容や翻案までを論じています。「還暦」を迎えた同協会は、シェイクスピアとの対話と往を長年続けてきましたが、この新しい論集でも、丁寧なテクスト読解を堅持しながら、シェイクスピアとの「往還」の新しいかたちを提案しています。

 
[日本シェイクスピア協会]
日本シェイクスピア協会は、1929年に東京帝国大学教授市河三喜を会長、シェイクスピア全訳で知られる坪内逍遥を名誉会長として発足した第一次日本シェイクスピア協会を前身としています。日英友好をその大きな目的の一つとしていた第一次協会は、1930年代の政治情勢の緊迫によって活動にさまざまな支障が生じ、第二次世界大戦中は実質的な活動停止となりました。
現在の協会の活動は15年間の空白期間を経た1961年に始まりました。新協会は日本におけるシェイクスピア研究の促進を目的と定め、シェイクスピアとエリザベス朝演劇に関心をもつ全ての人々にその門戸を広げ、現在では、シェイクスピア時代の作品だけでなく、シェイクスピアからの翻訳、翻案などの研究も進めています。
目次
I
杉浦裕子    "Hark, who is't that knocks?"
        ――『オセロー』四幕三場のノックの音についての一考察
松田幸子   「母とは呼べない、もはや墓場だ」
        ――『マクベス』と死せるスコットランド
前原澄子   『お気に召すまま』における修辞のパロディ
五十嵐博久  『尺には尺を』における権力とエクイティ
篠崎 実   「嘆かわしい一幕」
        ――『リチャード二世』検閲説をめぐって
森祐希子   植物誌・園芸書と『リチャード二世』の庭
鶴田 学   イングランド中部地方から読み解く『ジョン王』
 
II
佐野髢   シェイクスピアを諷刺する
        ――パルナッソス劇と世紀転換期の諷刺文化
河合祥一郎  シェイクスピア初期版本の話者表示(speech-prefix)
英 知明   ある詩人のファースト・フォリオ
        ―― 一七世紀の旧蔵本
内丸公平   シェイクスピアを教える夏目漱石
        ――「マクベスの幽霊に就て」から「坪内博士と『ハムレット』」へ
川野真樹子  二人の「オフィーリア」
        ――堀正旗『ハムレツト現代に生きなば』(一九三〇)における女性像

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