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書籍紹介

英語教科書は〈戦争〉をどう教えてきたか

<戦争>と英語教育の関係を徹底検証
著者 江利川春雄〔著〕
刊行日 2015年7月17日
ISBN 978-4-327-41091-9
Cコード 0082
NDCコード 807
体裁 四六判 並製 232頁
定価 定価2,420円(本体2,200円+税10%)

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内容紹介
 幕末から始まった日本人の英語教育は常に国策とからむことになり、英語と<戦争>とは切り離すことができない。学校教育において、英語教科書は戦争やそれに関わるものをどのように扱ってきたのかを、当時実際に生徒たちが使用していた教科書の教材内容を分析することによって、明らかにする。貴重な図版を多数掲載。戦後70年の節目の年に、あらためて<戦争>と日本人の外国語(英語)教育との関わりを振り返る。
 
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<著者紹介>
江利川 春雄 (えりかわ はるお)
 1956年生まれ。和歌山大学教育学部教授。教育学博士。専攻は英語教育学、英語教育史。神戸大学大学院教育学研究科修了。現在、日本英語教育史学会会長。
 著書に、『学校英語教育は何のため?』(ひつじ書房、2014)、『協同学習を取り入れた英語授業のすすめ』(編著、大修館書店、2012)、『受験英語と日本人−−入試問題と参考書からみる英語学習史』(研究社、2011)、『英語教育のポリティクス――競争から協同へ――』(三友社出版、2009)、『日本人は英語をどう学んできたか――英語教育の社会文化史』(研究社、2008)、『近代日本の英語科教育史』(東信堂、2006 *日本英学史学会 豊田實賞受賞)など。
目次
はじめに
 
序章 戦前の英語教科書を求めて
探し求めて30年/資料批判の必要性/戦前の学校制度/学校種別・種類別にみた外国語教科書
 
第1章 文明開化と西洋中心主義
戦争と人種差別/『ミッチェル地理書』の文明5段階説/『パーレー万国史』の文明4段階説/国産英語教科書の人種論/国語教科書の人種像/福沢諭吉の「脱亜論」/「文明化」した日本へ
 
第2章 日清・日露戦争と「国民」の形成
戦争に明け暮れた近代日本/日清戦争/台湾の植民地化/黄禍論/日露戦争/日本海海戦/日露戦争の英雄像/天皇の権威/「西洋化」の完成/朝鮮の植民地化
 
第3章 第一次世界大戦と日本の大国化
史上初の世界戦争/大戦初期は戦争を鼓舞/戦車/潜水艦/飛行機/大戦の原因と帰結/国際連盟/日本の南洋群島領有/ロビンソン・クルーソー/日本が世界5大国に/シベリア出兵と米騒動
 
第4章 アジア・太平洋戦争と軍国日本
経済不況と貧困/「満州国」/上海事変/海軍力の増強/平和を望む教材/教科書への国家統制強化/「満州国」と中国占領地での教科書統制/日中戦争/ヒトラーとムッソリーニ/JapanからNipponへ/親西洋的な教材の削除/太平洋戦争/戦争末期の準国定教科書『英語』/戦車と軍用機/山本五十六/大東亜共栄圏/銃後の決意と試練/「墨ぬり」による<戦争>教材の隠蔽
 
おわりに
 
主要参考文献
索引

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