
英語の「なぜ?」に答える
はじめての英語史
疑問を解き明かしながら学ぶ、英語の歴史
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著者 |
堀田隆一〔著〕 |
刊行日 |
2016年11月21日
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ISBN |
978-4-327-40168-9 |
Cコード |
3082 |
NDCコード |
830 |
体裁 |
A5判 並製 206頁
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定価 |
定価2,420円(本体2,200円+税10%)
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- 内容紹介
- 英語にまつわる素朴な疑問に答える形で、英語の歴史をひもといていく、これまでになかった英語史の入門書。「なぜnameは『ナメ』ではなく『ネイム』と発音されるのか?」「なぜ -ly をつけると副詞になるのか?」「アメリカ英語はイギリス英語よりも『新しい』のか?」といった疑問をきっかけに、英語史の基礎知識を学んでいくことができる。英語という言語について深く学んでいくために最適な1冊。
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<著者紹介>
堀田隆一 (ほった・りゅういち)
慶應大学文学部教授(英米文学専攻)。英国グラスゴー大学英語学研究科博士課程修了(Ph.D.取得)。専門は英語史、歴史言語学。 日本英文学会第25回新人賞佳作受賞(2002年)、日本中世英語英文学会松浪奨励賞佳作受賞(2010年)、近代英語協会優秀学術奨励賞受賞(2013年)。著書に、『英語史で解きほぐす英語の誤解』(中央大学出版部、2011年)などがある。 「hellog〜英語史ブログ」(http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/)を日々更新中。
- 目次
- はじめに
1 いかにして英語は現在の姿になったのか?――英語史入門
1.1 英語史の時代区分
1.2 資料と媒体
1.3 音声と綴字の変化
1.4 文法の変化
1.5 語彙の変化
1.6 英語の多様性
2 発音と綴字に関する素朴な疑問
2.1 なぜ*a appleではなくan appleなのか?――2種類の不定冠詞
2.2 なぜ名詞はrécordなのに動詞はrecórdなのか?――「名前動後」の強勢パターン
2.3 なぜoftenのtを発音する人がいるのか?――発音と綴字の関係
2.4 なぜfiveに対してfifthなのか?――古英語の発音規則
2.5 なぜnameは「ナメ」ではなく「ネイム」と発音されるのか?――音変化とマジックe
2.6 なぜdebt, doubtには発音しない〈b〉があるのか?――ルネサンス期の見栄
3 語形に関する素朴な疑問
3.1 なぜ3単現に-sを付けるのか?――屈折の歴史的性格
3.2 なぜ*foots, *childsではなくfeet, childrenなのか?――規則と不規則(1)
3.3 sometimes の -s 語尾は何を表すのか?――古英語の格の痕跡
3.4 なぜ不規則動詞があるのか?――規則と不規則(2)
3.5 なぜ-lyを付けると副詞になるのか?――形容詞と副詞の関係
4 統語に関する素朴な疑問
4.1 なぜ未来を表すのにwillを用いるのか?――未来時制の発達
4.2 なぜ If I were a birdとなるのか?――仮定法の衰退と残存
4.3 なぜ英語には主語が必要なのか?――語順の固定化(1)
4.4 なぜ*I you loveではなくI love youなのか?――語順の固定化(2)
4.5 なぜMay the Queen live long!はこの語順なのか?――祈願のmayの発達
5 語彙と意味に関する素朴な疑問
5.1 なぜHelp me!とは叫ぶがAid me!とは叫ばないのか?――英語語彙の階層性(1)
5.2 なぜAssist me!とはなおさら叫ばないのか?――英語語彙の階層性(2)
5.3 なぜ1つの単語に様々な意味があるのか?――同音異義と多義
5.4 なぜ単語の意味が昔と今で違うのか?――単語の意味変化の日常性
5.5 英語の新語はどのように作られるのか?――混成語の流行
6 方言と社会に関する素朴な疑問
6.1 なぜアメリカ英語ではrをそり舌で発音するのか?――rの発音と移民史
6.2 アメリカ英語はイギリス英語よりも「新しい」のか?――colonial lagの虚実
6.3 なぜ黒人英語は標準英語と異なっているのか?――英語変種と偏見
6.4 なぜ船・国名をsheで受けるのか?――英語におけるジェンダー問題(1)
6.5 なぜ単数のtheyが使われるようになってきたのか?――英語におけるジェンダー問題(2)
付録
英語史略年表
読書案内
おわりに――なぜ英語史を学ぶのか?
参考文献
索引