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書籍紹介

語用論入門 ――話し手と聞き手の相互交渉が生み出す意味

人は言いたいことをどう伝えるのだろうか
著者 ジェニー・トマス〔著〕 / 浅羽亮一〔監修〕
刊行日 1998年5月1日
ISBN 978-4-327-40118-4
Cコード 3082
NDCコード
体裁 A5判 並製 252頁
定価 定価3,080円(本体2,800円+税10%)

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内容紹介
ことばの意味というものは、話し手と聞き手の相互の関わりの中から生まれる。――会話での「含意」、間接的な言い回し、ポライトネスなど、語用論の基本概念を豊富な用例を用いて解説した格好の入門書。普段なにげなく使っていることばの不思議が見えてくる。
目次
第1章 語用論とは何か
 1.1 はじめに
 1.2 語用論の定義
 1.3 抽象的意味から文脈上の意味へ
  文脈の中での意味
  文脈の中での指示
  構造的あいまいさ
  意味、指示、構造の相互交渉
  あいまいさと意図
 1.4 発話の意味:「話者の意図する意味」の第1のレベル
  発話の意味の重要性
 1.5 効力:「話者の意図する意味」の第2のレベル
  発話の意味と効力の両方を理解している場合
  発話の意味は理解しているが効力を理解していない場合
  効力は理解しているが発話の意味を理解していない場合
  発話の意味も効力も理解していない場合
  発話の意味と効力の相互関係
 1.6 語用論の定義(再考)
  話者の意図する意味
  発話解釈
  語用論:相互交渉における意味
 1.7 要約
第2章 発話行為
 2.1 J.L. オースティン
 2.2 日常言語哲学
 2.3 論理実証主義と真理条件的意味論
 2.4 行為遂行の仮説
  メタ言語的行為遂行文
  儀式的行為遂行文
   適切さの条件/適切さの条件への明示的言及
  共同的行為遂行文
  グループ行為遂行文
  カテゴリーの重複
  行為遂行文の使用における異文化間の相違について
  オースティンの行為遂行の仮説の崩壊
   行為遂行動詞の文法的特性
   行為遂行文は常に行為を遂行するか
   いかにして行為遂行文を用いずにことをなすか
  明示的行為遂行文と含意的行為遂行文
 2.5 行為としての発話
  発語、発語内行為、発語媒介行為
  発話行為
 2.6 結び
第3章 会話による含意
 3.1 はじめに
 3.2 H.P.グライス
 3.3 含意
  言語規約による含意
  会話による含意
  含意と推論
 3.4 協調の原則
 3.5 4つの「会話の行動指針」
  行動指針の遵守
  行動指針の非遵守
 3.6 行動指針を無視する
  複数の行動指針が競合してしまうため、やむを得ず無視する
  行動指針を逆に利用する無視
   質の行動指針を逆に利用する無視
   量の行動指針を逆に利用する無視
   関係の行動指針を逆に利用する無視
   様式の行動指針を逆に利用する無視
 3.7 会話の行動指針からの逸脱のその他のケース
  行動指針違反
  行動指針の遵守不能
  行動指針からの離脱
  行動指針を留保する
 3.8 含意を見分ける方法
  分離不可、習慣化不可
  含意は変化する
  計算の可能性
  無効処理の可能性
 3.9 結び
第4章 語用論へのアプローチ
 4.1 はじめに
 4.2 グライス理論の問題点
  非遵守はいつ意図的と言えるのか
  非遵守のタイプの区別
  行動指針間の質的相違
  行動指針の重複
  含意算定の問題
 4.3 グライスのインフォーマルなアプローチ
 4.4 J.R. サール
  間接的発話行為
  サールによる発話行為の成立条件
   発話行為の区別/サールの規則の不備を補う
   「謝罪」という発話行為:事例研究
   規則の過剰一般性
   「警告」という発話行為:事例研究)
 4.5 サールによる発話行為カテゴリー化のためのフォーマルなアプローチ
 4.6 規則 vs. 原則
  規則の適用は全部か無だが、原則の適用には程度の差がある
  規則は排他的だが、原則は共起できる
  規則は構成的、原則は統制的
  規則は確定的、原則は蓋然的
  規則は慣習的、原則には動機が存在する
 4.7 結び
第5章 語用論と間接的な言い回し
 5.1 はじめに
 5.2 語用論と間接的な言い回し
  話し手の意図的な間接的な言い回し
  間接的な言い回しは、労力を必要とし、危険を伴う
  合理性を想定してよいか
  表現可能性の原則
  間接的な言い回し――その解析
 5.3 どの程度の間接的な言い回しが適切かの判断
  支配力
  社会的距離
  相手にかける負担の大きさ
  権利と義務
  語用論上の要素の相互作用
 5.4 間接性の度合いを測定する
  間接性の解釈における状況の役割
  間接性の解釈における信念の役割
  背景知識と間接性の解釈
  間接性の解釈における文脈の役割
  目的と間接性の解釈
 5.5 なぜ間接的な言い回しを使うのか
  おもしろみ
  自分のメッセージを印象の強いものにする
  競合する目的
 5.6 結び
第6章 ポライトネスの理論
 6.1 はじめに
 6.2 ポライトネスという概念の適用範囲を定める
  現実世界の目的としてのポライトネス
  敬意表現とポライトネス
  言語使用域
  発話レベルの現象としてのポライトネス
  語用論的現象としてのポライトネス
 6.3 原則と行動指針によって説明されるポライトネス
  意味の不確定性とポライトネス
  語用論的原則
   如才なさの行動指針/気前のよさの行動指針
   是認の行動指針
   控えめの行動指針
   同意の行動指針
   ポリアンナの原則
  リーチのアプローチに関する問題点
 6.4 ポライトネスとフェイスの取り扱い
  フェイスを脅かす行為(FTA)
   フェイスを脅かす行為をする際のストラテジー
   何も緩和策を講じずに FTA をする
   緩和策を講じて FTA をする(積極的ポライトネス)
   緩和策を講じて FTA をする(消極的ポライトネス)
   オフレコード・ポライトネスを用いて FTA をする
   FTA を行わない
  ブラウンとレヴィンソンに対する批判
 6.5 会話の契約として見たポライトネス
 6.6 語用論的スケールに沿って測られるポライトネス
 6.7 結び
第7章 意味の構築
 7.1 はじめに
 7.2 語用論は言語学にどう当てはまるのか
 7.3 語用論と社会言語学
  語用論と社会言語学の接点
 7.4 活動の型と発話事象
 7.5 意味の構築
  語用論的な意味の不確定性
  発話行為の共同性
  発語内の効力について互いに交渉する可能性
  発話行為の下地を作る
  談話の流れの中の一連の発話
  談話の意味の不確定性
  動的な語用論
 7.6 語用論の中で何が論拠となるか
  発語媒介効果
  話し手による明示的な注釈
  他人による明示的な注釈
  文脈(Co-text)(後に続く談話)
 7.7 結び
参考文献
人名索引
用語索引

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