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書籍紹介

日本語教育の始め方 ――基本文型の分析と導入

授業のスタートでつまずかないために
著者 町田 健〔監修〕 / 鈴木基伸、梅野由香里〔著〕
刊行日 2022年3月16日
ISBN 978-4-327-38486-9
Cコード 3081
NDCコード 815
体裁 A5判 並製 図版有 180頁
定価 定価2,200円(本体2,000円+税10%)

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内容紹介
日本語教員養成課程における教育実習の授業を書籍化。「教え方がわからない」「教案の作り方がわからない」「文型の問題点が理解できない」などの実習現場でよく起こるつまずきを解決し、文型を理解し綿密な文型分析を行えるレベルまで理解を引き上げて、実際に導入できるように導く。前半は学校文法と教育文法の違いを中心に解説、後半は初級定番テキストから12個の文型を取り上げて、サンプル画像とともに具体的な教授法を解説する。
 
こちらから YouTubeで本書に即したモデル授業を見ることができます。
 
<監修者紹介>
町田 健(まちだ けん)
名古屋大学名誉教授、久留米大学附設中学校・高等学校校長。専門は言語学。1957年、福岡県生まれ。1979年、東京大学文学部卒業。1986年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。東京大学助手、愛知教育大学、成城大学、北海道大学助教授などを経て現職。著書に『日本語文法総解説』『フランス語文法総解説』『日本語のしくみがわかる本』『ソシュールのすべて』(研究社)、『言語構造基礎論』(勁草書房)ほか、翻訳書に『新訳・ソシュール一般言語学講義』(研究社)、『イェルムスレウ――ソシュールの最大の後継者』(大修館書店)ほかがある。
 
<著者紹介>
鈴木 基伸(すずき もとのぶ)
大手前大学国際日本学部准教授。2011年、名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(言語学)。専門は日本語学、日本語教育学。
 
梅野 由香里(うめの ゆかり)
大手前大学、関西学院大学、大阪大学非常勤講師。2007年、富山大学にて修士号取得。2011年、名古屋大学大学院博士後期課程修了。専門は日本語学、日本語教育学。
目次
まえがき
本書の構成と記号の凡例
 
第1部 基礎知識編
第1章 学校文法と日本語教育文法の違い
 1. 学校文法とは
 2. 日本語教育文法とは
 
第2章 基本的用語
 1. 言語一般に関わる用語
  1.1 膠着語
  1.2 範列関係と統語関係
  1.3 内容語と機能語
  1.4 他動詞と自動詞
 2. 文法カテゴリーに関わる用語
  2.1 テンス(時制)
  2.2 アスペクト(相)
  2.3 ヴォイス(態)
  2.4 モダリティ
 3. 日本語教育に関わる用語
  3.1 直接法
  3.2 ティーチャートーク
  3.3 コーラスとキュー
  3.4 シラバス
 
第3章 文型と文型分析
 1. 文型とは
 2. 文型分析
 
第4章 教授項目と導入
 1. 教授項目
 2. 教授項目の種類
 3. 導入について
  3.1 文法型教授項目の導入(機能的導入)
  3.2 規則的教授項目の導入(演繹的導入)
  3.3 場面的教授項目の導入
 
第2部 文型分析と導入教案ポイント
第1章 〜は〜です《場面型》
 1. 基本的知識
 2. 文型を構成する要素
 3. 導入教案のポイント
 問題 1
 
第2章 これ・それ・あれ《文法型》
 1. 基本的知識
 2. 現場指示・距離説
 3. 現場指示・領域説
 4. まとめ
 5. 導入教案のポイント
 問題 2
 
第3章 「行きます」「来ます」「帰ります」《文法型》
 1. 基本的知識
 2. 視点の遊離
 3. 「帰る」について
 4. 導入教案のポイント
 問題 3
 
第4章 イ形容詞・ナ形容詞《文法型》
 1. 基本的知識
 2. 文型分析(1) ―叙述用法と限定用法
 3. 文型分析(2) ―感情形容詞と属性形容詞
 4. 導入教案のポイント
 問題 4
 
第5章 「あります」「います」《文法型》
 1. 基本的知識
 2. 「あります」「います」の決定要因
 3. 導入教案のポイント
 問題 5
 
第6章 テ形の導入《文法型》
 1. 基本的知識
 2. 動詞の活用
 3. 動詞のグループ分けの仕方について
 4. 動詞のグループ分けの教え方
 5. 音便と 1 グループ動詞のテ形の作り方
 6. 2 グループ動詞のテ形の作り方
 7. 3 グループ動詞のテ形の作り方
 8. 導入教案のポイント
 問題 6
 
第7章 〜たことがあります《文法型》
 1. 基本的知識
 2. 文型分析
 3. 導入時における「経験」という概念の提示について
 4. 導入教案のポイント
 問題 7
 
第8章 〜たり〜たりします《文法型》
 1. 基本的知識
 2. 出来事の選別基準
 3. 「V て V て」との比較
 4. 「V たり V たり」はいくつまで繋げられるか
 5. 導入教案のポイント
 問題 8
 
第9章 〜とき《文法型》
 1. 基本的知識
 2. 文型分析
 3. 導入教案のポイント
 問題 9
 
第10章 〜ています《文法型》
 1. 基本的知識
 2. ル形が表す習慣との違い
 3. 外国語との比較(1) ―be+〜ing と何が違うか
 4. 外国語との比較(2) ―状態動詞で表される「〜ている」
 5. 導入教案のポイント
 問題 10
 
第11章「あげます」「もらいます」「くれます」《文法型》
 1. 基本的知識
 2. 「あげる」「もらう」の格表示
 3. 「あげる」「もらう」の視点の制約
 4. 「くれる」の視点の制約
 5. 導入教案のポイント
 問題 11
 
第12章 受身文《文法型》
 1. 基本的知識
 2. 受身形を持たない動詞
 3. 間接受身文
 4. 導入教案のポイント
 問題 12
 
問題の答え
参考文献
参考教材
索 引

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