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書籍紹介

多文化理解の語学教育 ――語用論的指導への招待

語用論的指導の重要性を確認し、その具体的教育法を考える
著者 石原紀子〔編著〕 / アンドリュー・D・コーエン〔著〕
刊行日 2015年3月13日
ISBN 978-4-327-37738-0
Cコード 3037
NDCコード 375
体裁 A5判 並製 312頁
定価 定価3,850円(本体3,500円+税10%)

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内容紹介
 ことばに込められた間接的な意味を理解し、相手の真意をくむ。また、相手に親しげに話しかけたり、丁寧にお願いしたりしながら人間関係を築く。だれもが日常行っていることだが、これを外国語で行うには、文化的知識や社会的規範の理解をともなう「語用論的能力」なしには難しい。完璧な文法や語彙であっても、さまざまな場面で状況に応じた適切な言語を使用できなければ多文化間のコミュニケーションを成功させることはできない。
 
 語用論的指導は、多文化間コミュニケーションの一端であるため、大学のみならず、中学・高校・また小学校での英語教育にも深い関連があり、グローバル化が叫ばれる今、国内でも今後ますます注目される分野である。本書は語学をコミュニカティブに教えようとする教員が、日々の授業に語用論的指導や評価を取り入れていくための実践的ガイドブックである。語学教員・教員養成指導者・教材執筆者・カリキュラム編成者を主な読者として想定し、ともに効果的な語用論的指導を考える。
 
 語用論的能力とは、対人関係やコンテクストをわきまえた待遇表現、ポライトネスの使い方、文化的知識や社会規範の認識などを踏まえた能力であり、応用言語学の理論では言語運用能力の不可欠な構成要素とされている。しかしこの認識がありながら、今日の語学教育の現場においては、語用論的視点に配慮した指導がなされているとは言いがたい。このような状況を踏まえ、語学教育に語用論的指導を取り入れる趣旨のもと、本書の原著は2010年にPearson Longman社より英語で出版された。語用論や第二言語習得理論の紹介にとどまらず、理論を言語指導の実践に取り入れる具体的な指導法に多くの紙面を費やした。その増補・改訂版である本書は、原著の実践的な特徴を保持しつつも、その後5年間の関連研究や、より幅広い指導の具体例を加えて、日本人の読者(主に英語指導者)向けに内容を特化し、実践面をより重視した実用書である。
 
 本書は、Noriko Ishihara & Andrew D. Cohen 著の Teaching and Learning Pragmatics: Where Language and Culture Meet (Pearson Longman, 2010, 2014年以降はRoutledge より出版) の増補・改訂版である(増補・改訂、抄訳は、石原紀子が担当)。
  
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<著者紹介>
石原 紀子 (いしはらのりこ)
法政大学経営学部准教授。早稲田大学教育学部英語英文学科、及びミネソタ大学英語教育学科修士課程修了後、同大学院にて第二言語文化教育専攻、応用言語学博士。ミネソタ大学教育学部講師、アメリカン大学大学院英語教育学科助教授を経て、現在は法政大学経営学部准教授、神田外国語大学大学院にて講師。専門分野は語用論指導、語学教員養成などで、語用論を指導する学習者向けのインターネットサイトや教科書の執筆の他、英語教育や語用論指導に関する教員養成にも携わっている。
 
アンドリュー・D・コーエン (Andrew D. Cohen)
ハーバード大学フランス語・フランス文学専攻(学士)、スタンフォード大学言語学専攻(修士)、同国際開発教育専攻(博士)。ボリビアでの開発援助活動、カリフォルニア大学ロサンジェルス校助教授、ヘブライ大学エルサレム校講師・准教授などを経て、1991年よりミネソタ大学英語教育学准教授、1993年より同教授、2013年6月より同名誉教授。専門分野は、第二言語評価、バイリンガル教育、イマージョン教育、学習スタイル・ストラテジー、研究方法論など多岐にわたる。2006年、アメリカ応用言語学会より学術研究功労賞受賞。
目次
序章
 
第1部:語用論的指導の基礎
 第1章 語用論の基礎概念
 第2章 教員の語用論:教員の知識・信条・実践指導
 第3章 語用論的言語データの収集
 第4章 語用論的ことばの使い方
 第5章 学習者の語用論:語用論的誤りの原因
 
第2部:語用論的指導の核心
 第6章 第二言語習得理論と語用論的指導
 第7章 語用論的指導の授業見学と指導例
 第8章 語用論的指導に向けた教材の改訂
 第9章 語用論的指導のためのカリキュラム編成
 
第3部:語用論的学習・指導・評価に関する諸問題
 第10章 学習者の自律と語用論的学び
 第11章 語用論的能力の評価
 第12章 語用論的能力の評価の実践
 
結論

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