英米児童文学ガイド ――――作品と理論
日本イギリス児童文学会の総力をあげた画期的なガイド
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著者 |
日本イギリス児童文学会〔編〕 |
刊行日 |
2001年4月20日
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ISBN |
978-4-327-48139-1 |
Cコード |
1098 |
NDCコード |
909 |
体裁 |
四六判 並製 280頁
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定価 |
定価2,750円(本体2,500円+税10%)
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- 内容紹介
- 第1部「研究へのアプローチ」、第2部「批評の理論と方法」では英語圏の代表的な作品を取り上げ、最新の情報を踏まえて作品の読み方や研究方法を具体的に展開するとともに、今後期待される研究への視点や新たな読みを示唆する。また、児童文学の分野で最近の批評理論を取り上げる試みもこれまでにわが国にはなかったものである。巻末付録に、国内外の研究機関の紹介や最新の情報の集め方などを示した。これから英語圏の児童文学を研究しようとする人はもとより、児童文学に関心を持つ人に必携のものである。
- 目次
- 序章 児童文学とは何なのか
――「啓蒙」と「想像力」………谷本誠剛
第1部 研究へのアプローチ――作品とジャンル
1.『マザーグース』
――ナンセンス・遊び・絵本……夏目康子
2.『三匹のこぶたのお話』
――昔話と児童文学……谷本誠剛
3.『ピーターラビットのおはなし』
――絵本固有の批評基準を探る試み……吉田新一
4.『クマのプーさん』
――父と息子が遊ぶ<魔法の森>……松山雅子
5.『ホビットの冒険』論
――道化としてのホビット……渡辺美樹
6.『不思議の国のアリス』
――言葉遊びに隠されたヴィクトリア朝社会の現実……平 倫子
7.『砂の妖精』を読む
――伝統か転倒か……川端有子
8.『宝島』
――冒険物語の金字塔……伊達桃子
9.少女の想像力、観察力、表現力
――『赤毛のアン』……赤松佳子
10.『秘密の花園』論
――自然の力とこころの癒し……三宅興子
11.「小さな家」シリーズにおける家族像
――パイオニア・ガールの半生……斉藤美加
12.トム・ソーヤーの読み方
――写実性と記号性……西村醇子
13.『トムは真夜中の庭で』
――黄金時代のタイム・ファンタジー……安藤 聡
14.『ピーター・パン』論
――子ども部屋から飛び立った子どもたち……福本由紀子
15.『足音がやってくる』
――家族のなかの魔法……橋本紀美代
16.『マチルダはちいさな大天才』
――「子ども読者の支持」をどうとらえるか……灰島かり
17.『弟の戦争』
――戦争を見る視点……多田昌美
第2部 批評の理論と方法
児童文学と批評理論――はじめに……谷本誠剛
1.物語論と児童文学……菱田信彦
2.読者反応批評……横田順子
3.心理学批評……笹田裕子
4.フェミニズムの批評……横川寿美子
5.多文化主義とポストコロニアリズム……戸田山みどり
6.カルチュラル・スタディーズの地平……早川敦子
7.国際間の受容と影響・対比
――比較文学の方法から……原 昌
批評用語解説
編者あとがき
付録1
国内外の研究機関・学会・研究誌他の情報および情報の集め方
付録2
20世紀英語圏児童文学年表
索引