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書籍紹介

文学研究のマニフェスト ――ポスト理論・歴史主義の英米文学批評入門

21世紀の文学研究が進むべき道を考える
著者 三浦玲一〔編著〕 / 遠藤不比人、越智博美、大田信良、河野真太郎、中井亜佐子、中山 徹〔著〕
刊行日 2012年12月21日
ISBN 978-4-327-47229-0
Cコード 1098
NDCコード 934
体裁 四六判 並製 204頁
定価 定価2,200円(本体2,000円+税10%)

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内容紹介
 グローバル化と格差社会の進展。地球規模のポピュラーカルチャーの発達。それらの結果としての「文学」の定義の変容。
 今日までのアメリカ・イギリスの批評のあり方と歴史を網羅しながら、斬新な切り口で、新たなる研究の鉱脈を例示する。
 文学テキストの読解をメインに据えながら、旧来の「文学」に限定されない文化全体、そして人文学・社会学への広い目配りを前提として、文学研究者以外にも開かれた知見を提示する。
 
<著者紹介>
三浦玲一(みうら れいいち)
一橋大学教授。専門は現代アメリカ文学。著書に『ポストモダン・バーセルミ』(彩流社)、共著に『現代批評理論のすべて』(新書館)、訳書にウォルター・ベン・マイケルズ『シニフィアンのかたち』(彩流社)、共訳書にエドワード・W・サイード『権力、政治、文化』(みすず書房)など。
 
遠藤不比人(えんどう ふひと)
成蹊大学教授。専門は現代イギリス文学。著書に『死の欲動とモダニズム』(慶應大学出版局)、共著に『知の教科書――批評理論』(講談社選書メチエ)など。
 
大田信良(おおた のぶよし)
東京学芸大学教授。専門は現代イギリス文学・文化理論。著書に『帝国の文化とリベラル・イングランド』(慶應義塾大学出版局)。
 
越智博美(おち ひろみ)
一橋大学教授。専門はアメリカ南部文学。著書に『モダニズムの南部的瞬間』(研究社)、共著に『現代批評理論のすべて』(新書館)など。
 
河野真太郎(こうの しんたろう)
一橋大学准教授。現代イギリス小説・批評理論が専門。共著に『現代批評理論のすべて』(新書館)、『愛と戦いのイギリス文化史――1951-2010』(慶應義塾大学出版局)、共訳書にエドワード・W・サイード『文化と抵抗』(ちくま文庫)、『権力、政治、文化』(みすず書房)、フレドリック・ジェイムソン『カルチュラル・ターン』(作品社)、トニー・ジャット『失われた20世紀』(NTT出版)、トニー・ベネット他『新キーワード辞典』(ミネルヴァ書房)など。
 
中井亜佐子(なかい あさこ)
一橋大学教授。専門はポストコロニアル文学、批評理論。著書に『他者の自伝』(研究社)、共著に『現代批評理論のすべて』(新書館)。
 
中山徹(なかやま とおる)
一橋大学准教授。専門は現代イギリス文学、批評理論。共著に『最新文学批評用語辞典』(研究社)、『愛と戦いのイギリス文化史』(20世紀前半篇、慶應義塾大学出版局)、共訳にジジェク『大義を忘れるな』(青土社年)など。
目次
I  文学にとって美とは何か : モダニズムの崇高なる対象
II  文化と社会の分断を超える : 文化とその不満――文化研究以降のマルクス主義批評
III  なぜ作品を精読するのか : 新批評、冷戦リベラリズム、南部文学と精読の誕生
IV  イデオロギーとしての(ネオ)リベラリズム : 『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の現在、そして、
   コーマック・マッカーシーの『ザ・ロード』――「文学」の成立と社会的な想像力の排除
V  帝国主義からグローバリズムへの転換点 : 米国フォーディズムのディストピア、あるいは、『すばらしい新世界』
   のエコノミー――帝国、インターナショナリズム、グローバリズム
VI  精神分析は普遍的なのか : 「文学」「理論」「歴史」を内破する「死の欲動」――キャサリン・マンスフィールド
   「至福」のフロイト的言語をめぐって
VII  ポストコロニアリズムは終わったのか : 対位法の時空間――歴史を読む/サイードを読む

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