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書籍紹介

英文ライティングと引用の作法 ――盗用と言われないための英文指導

「引用と盗用研究」に基づく英文ライティングの指導書
著者 吉村富美子〔著〕
刊行日 2013年6月21日
ISBN 978-4-327-41084-1
Cコード 3082
NDCコード 830
体裁 A5判 並製 178頁
定価 定価2,420円(本体2,200円+税10%)

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内容紹介
 インターネットからの「コピペ」問題など、昨今、日本の大学でも身近な問題となってきた「盗用」の問題。本書では、英語圏の研究社会における「引用」と「盗用」の考え方を紹介するとともに、日本人英語学習者にとって避けることが難しい「表現の盗用」や「パッチワーク文」の指摘を受けないためにどのように英文指導を行ったらよいのかについて、具体的なカリキュラム案とともに示す。
 
<著者紹介>
吉村富美子 (よしむら ふみこ)
東北学院大学文学部英文学科教授。1985 年(昭和60 年)九州大学文学部英語学英文学科卒業。7 年間の佐賀県高等学校英語教諭を経て、1992 年(平成4 年)〜1994 年(平成6 年)オハイオ大学大学院文理学部言語学科で英語教育学を学ぶ(M.A. in TESOL 取得)。その後、同大学で、3 年間日本語講師を務めた後帰国し、九州情報大学経営情報学部経営情報学科助教授、東北学院大学文学部英文学科助教授、准教授を経て、現在は、同大学教授。専門は、英語教育学。特に、外国語としての英文リーディング、英文ライティング教育についての研究を行っている。
目次
はじめに
 
第1章 英語圏の大学における盗用という問題
 1.1 英文ライティングにおける盗用の考え方
 1.2 盗用の定義の難しさ
 1.3 引用の手引きに見られる実行不可能な指導や矛盾する指導
 1.4 盗用の発見や判定の難しさ
 1.5 研究社会が求める研究の倫理と論文の書き方
 
第2章 英語圏における盗用研究
 2.1 盗用は道徳心欠如が原因なのか
 2.2 読み書きの問題としての盗用問題
 2.3 理想の言い換えは現実的に可能か
 2.4 読み書き能力習得についての前提は妥当か
 2.5 大学教員と大学生の間の認識の相違
 2.6 まとめ
 2.7 英語圏における盗用問題の現状
 
第3章 盗用とはどういう問題なのか
 3.1 研究社会への移行の問題
 3.2 引用とは何か
 3.3 教育や学習の問題としての盗用問題
 3.4 言い換えの意味と意義
 3.5 盗用の判定と対応の問題
 3.6 まとめと考察
 
第4章 日本の大学で盗用と言われないための英文指導をどう行うか
 4.1 日本の大学で盗用の問題を教える難しさ
 4.2 大学生と大学院生に教えるべき事柄
 4.3 指導の背景となる考え方
 4.4 日本の大学生には何を教えるべきなのか
  4.4.1 研究社会での価値観や振舞い方を教える
  4.4.2 基礎的な英語力や英文ライティング力をつけさせる
  4.4.3 引用の仕方を教える
  4.4.4 自分の言葉で書くことを教える
  4.4.5 大学生に英文ライティングと盗用問題を教えるための具体的なカリキュラムの提案
 4.5 日本の大学院生には何を教えるべきなのか
  4.5.1 研究者としての責任感をもたせる
  4.5.2 研究分野の論文の読み方や書き方を教える
  4.5.3 要約と批評を書かせる
  4.5.4研究論文の書き方を補助する課題を出す
 4.6 まとめ
 
あとがき
 
謝 辞
参考文献
付 録
 A. 文献ノートの作成法
 B. APA( 6th edition)に則った引用のルール
 C. MLA Handbook( 7th edition)に則った引用のルール
 D. CMS( 16th edition)に則った引用のルール
 E. 盗用について知るために役に立つサイトのまとめ
索 引

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