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書籍紹介

英語学モノグラフシリーズ6〈全21巻〉
語彙範疇(1) ――動詞

著者 藤田耕司、松本マスミ〔著〕
刊行日 2005年9月8日
ISBN 978-4-327-25706-4
Cコード 3380
NDCコード 801
体裁 A5判 並製 238頁
定価 定価3,080円(本体2,800円+税10%)

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内容紹介
 これまで語彙意味的と考えられてきた動詞の意味特性が、その動詞が生起する統語構造全体のなかで決定されるものであるという、新しい「反語彙主義」の立場から、使役動詞、心理動詞、二重目的語動詞などの特性を分析する。
<著者紹介>
藤田耕司(ふじた こうじ) 京都大学大学院人間・環境学研究科助教授
 
松本マスミ(まつもと ますみ) 大阪教育大学教育学部教養学科教授
目次
第1章 序論
 1.1 動詞研究と語彙主義・反語彙主義
 1.2 認知器官としての言語と動詞研究
 
第2章 動詞統語論の諸相
 2.1 言語知識のモデル化と動詞の位置づけ
 2.2 句構造理論の推移
  2.2.1 句構造規則とXバー理論
  2.2.2 素句構造理論とD構造の破棄)
 2.3 語彙論者仮説
 2.4 屈折形態論
  2.4.1 統語的アプローチ
  2.4.2 語彙的アプローチ
  2.4.3 VP削除
  2.4.4 beとhave
 2.5 派生形態論
 2.6 範疇選択と意味選択
 2.7 まとめ
 
第3章 語彙情報と統語構造
 3.1 VP構造とレキシコン
 3.2 投射原理・θ規準とその破棄
 3.3 主題役割と項構造・語彙概念構造
 3.4 主題役割の可変性
 3.5 主題階層とUTAH
 3.6 非対格性
  3.6.1 移動と格
  3.6.2 非対格性の判定
  3.6.3 非対格性の統語的側面
 
第4章 他動性の統語論
 4.1 他動性交替
  4.1.1 使役交替
  4.1.2 使役化
  4.1.3 脱使役化
  4.1.4 中間動詞
 4.2 分裂VP構造と語彙分解
  4.2.1 分裂VPと語彙意味表示
  4.2.2 語彙分解
  4.2.3 語彙的使役と統語的使役
  4.2.4 日本語複合動詞)
 4.3 使役動詞の統語構造
  4.3.1 動作主と原因項
  4.3.2 三層分裂VP構造
 
第5章 中間動詞と能格動詞の統語論
 5.1 機能範疇μ
 5.2 中間動詞・能格動詞の派生 1
 5.3 移動・牽引と最小連結条件
 5.4 中間動詞・能格動詞の派生 2
 5.5 中間動詞・能格動詞の諸特性とその説明
  5.5.1 動詞クラスの制限
  5.5.2 含意的外項
  5.5.3 状態解釈と総称性
  5.5.4 副詞の語順とV移動
 5.6 受動文の派生
 5.7 まとめ
 
第6章 心理動詞の統語論
 6.1 非対格分析
 6.2 使役動詞としてのEO動詞
 6.3 原因項主語と逆行束縛
 6.4 格の活性化とコピー束縛
 6.5 事象構造の精緻化
 6.6 EO動詞の中間動詞化
 
第7章 二重目的語動詞の統語論
 7.1 二重目的語動詞と前置詞与格目的語動詞
 7.2 目的語の階層関係
 7.3 DO動詞・PD動詞の構造と意味
 7.4 主題階層の問題
 7.5 使役動詞としての特性と問題点
 7.6 VP内逆行束縛
 7.7 統一的説明
 7.8 まとめ
 
第8章 目的語と自他交替
 8.1 同族目的語
  8.1.1 CO動詞とその項
  8.1.2 CO動詞の構造
 8.2 非特定目的語削除
  8.2.1 「省略された」目的語の解釈
  8.2.2 USO動詞の構造
 8.3 アスペクトの統語
  8.3.1 アスペクトと動詞分類
  8.3.2 限定性
  8.3.3 目的語とアスペクト
  8.3.4 アスペクト素性の照合
 8.4 指示命令文
  8.4.1 文脈による省略
  8.4.2 空主語構文
 8.5 まとめ

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